ご相談受付

破産、民事再生、任意整理、会社更生

会社更生

2018.08.06

会社更生

1.会社更生とは

会社更生とは、「窮境にある株式会社について、更生計画の策定及びその遂行に関する手続を定めること等により、債権者、株主その他の利害関係人の利害を適切に調整し、もって当該株式会社の事業の維持更生を図る」手続です(会社更生法第1条)。

会社更生の手続が開始されると、会社においては、通常、経営者はおろか株主も交替することになり、債権者においては担保権者さえも担保権の実行が禁止され、債権を大幅にカットされることになります。

このように、会社更生は、裁判所の監督の下、会社をまさに根本から立て直すことで再出発を図るという、大規模かつドラスティックな手続です。

2.いかなる場合に会社更生を行うか

(1)再建か清算か

倒産処理方法には再建型と清算型の二種類があることは以前に述べたとおりですが、会社更生は、再建型の倒産処理方法です。そのため、会社更生を検討するにあたっては、財務状況にかんがみて、会社を再建することが可能な状況であるのか、清算せざるを得ない状況なのかを見極める必要があります。

具体的には、資産や負債の正確な現在価値の調査、債権者構成、倒産に至った原因、将来の主要事業の見通し、役員や従業員の動向等、現状を詳しく分析します。また会社経営者の意欲、従業員や債権者の立場及び今後の展望等多くの判断材料があります。その他にも無視することができないのが、会社を清算した場合の社会的影響の大きさ、子会社の倒産の場合には清算がグループ全体に及ぼす影響などを考慮して、倒産処理方針を決する必要があります。

(2)会社更生か民事再生か

会社を再建するという方針が決定した場合、法的な会社再建手続の選択肢として、会社更生と民事再生の二つがあり、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。このうち、一般に比較的多く用いられる方法は民事再生ですが、大規模な会社の倒産処理の局面では、会社更生を用いることも少なくありません。また、近時は中小企業であっても、会社更生を行うケースもあります。

(3)会社更生と民事再生の比較

ア.会社の形態

まず、会社更生手続を利用できるのは株式会社のみです。よって、他の種類の会社や法人、個人が法的手続による再建を目指す場合には、民事再生を選択することになります。

イ.担保権実行の制限

民事再生の場合は、抵当権等の担保権は別除権とされ、原則として再生手続と関係なく、担保権の実行(競売申立て等)をすることができます。よって、大口の債権を有する担保権者の理解が得られず、担保権の実行が強行された場合、会社の再建が非常に困難になります。

これに対し、会社更生では、担保権者も更生担保権者として、更生手続に拘束されます(会社更生法第47条第1項)。すなわち、更生手続開始決定がなされれば、実行中の競売手続等は中止され、以後の担保権の実行は禁止されます(会社更生法第50条第1項)。また、更生担保権も更生手続によって減免の対象になります。

ウ.経営者の退陣

会社更生手続においては、会社財産の管理処分権は、裁判所が選任する更生管財人に移ります。経営責任のない経営者については更生管財人として選任されうることとされていますが、会社を倒産状態に至らせた経営陣はその責任を問われ、退陣せざるを得ません。

この点、民事再生においては、経営陣が引き続き経営を行うのが原則です。よって、法的手続においては、経営者の経営権は維持されます。しかし、実際には、民事再生手続を選択しても、株主等の間で経営者の責任を問う声が高まり、退陣せざるをえない場面があることは言うまでもありません。

エ.時間と費用

会社更生手続は、債権者のみならずすべての利害関係人を手続に取り込み、会社の役員、資本構成、組織変更まで含んだ抜本的な再建計画の策定が可能な手続です。

その反面、手続が複雑かつ厳格であり、時間、費用共に、民事再生の場合よりもかなり多くを費やさざるを得ない傾向にあります。具体的な運用は、個々の事案の複雑性や各裁判所によって異なりますが、一般に民事再生手続では申立てから再生計画の認可まで半年程度で済む場合も少なくないのに対し、会社更生手続の場合は更生計画の認可まで数年を要するケースが多いのが現状です。

また、費用についても会社更生がある程度規模の大きい会社を対象としていることからも手続きを開始するために裁判所に納める予納金だけでも3000万円から5000万円(裁判所によって異なります)となることが多いです。一方民事再生については、予納金は400万円から1000万円(負債総額が多ければ、さらに高額になることもあります。また、裁判所によって異なります)です。必要となる費用には予納金の他、追納金や実費、さらには弁護士費用があります。

(4)まとめ

会社更生か民事再生のどちらを選ぶかは極めて専門的で多岐に渡る視点からの判断が必要となりますので、専門家に相談することをおすすめします。

このトピックス記事執筆の弁護士

岡部 毅

ご相談をご希望の方は、下記よりお電話かメールでご相談受付にお申込みいただけます。

電話で相談受付に申し込む

0120-803-628 受付時間:平日9:00~19:00

※通話料は無料です

メールで相談受付に申し込む

ご相談受付フォーム

通常1~2営業日以内に担当の弁護士から
ご連絡させていただきます。

SHARE