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離婚、離縁

協議離婚

2018.04.16

協議離婚のアイキャッチ画像

協議離婚とは

協議離婚とは、裁判所の手続を通さず、夫婦間の協議で離婚を行うという離婚の方法です。民法第763条に、「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。」と定められており、夫婦間で合意が出来る限り、裁判所の手続を経なくとも離婚をすることができます。
日本における離婚全体の約9割がこの協議離婚であると言われています。

協議離婚の具体的手続

(1)離婚届の提出

協議離婚をするにあたっては、夫婦それぞれの署名押印及び証人2名の署名押印のある離婚届を市区町村役場に提出し、受理されることが必要となります。
なお、民法第819条1項では、「父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。」と定められており、離婚届にも未成年の子の親権者を記入する欄が設けられています。このため、夫婦間に未成年の子どもがいる場合には、離婚後に夫婦のどちらがその子どもの親権者になるのかを事前に定めておかなければならず、親権者を定めずに離婚届を提出した場合には、離婚届が受理されず、離婚をすることができません。

(2)離婚についての協議・協議書の作成

通常、協議離婚をする場合、その前提として、夫婦間で離婚に関する条件についての協議が行われます。協議される離婚条件としては、財産分与や慰謝料という金銭的な問題のほか、夫婦間に未成年の子どもがいる場合には、夫婦のどちらを子どもの親権者とするか、また、親権者とならなかった親が支払うべき養育費の金額や面会交流(親権者とならなかった親と子どもとの間の離婚後における交流のこと)に関する条件などが挙げられます。
これらの離婚条件は、基本的に離婚後に話し合うこともできますが、離婚後に問題を残さないためにも、離婚前に決めておくことをお勧めします。
なお、先ほど述べたとおり、夫婦のどちらを親権者とするのかについては、離婚届の提出の際に決めておかならければならず、また、離婚後一定の期間経過すると離婚相手に請求できなくなるものもありますので(財産分与や年金の分割など)、これらの事項については注意が必要です。
これらの離婚条件を書面で残すことは法的に必須の手続ではありませんが、離婚に向けてどのような協議を行い、どのような形で合意に達したかを明確に残すため、「離婚協議書」(「離婚合意書」など呼び方は様々です。)を作成することをお勧めいたします。

協議離婚のメリット

(1)手続の簡便性

協議離婚は、離婚届の提出のみによって離婚を成立させることができるため、非常に簡便に離婚することができるというメリットがあります。

(2) 費用面

協議離婚において必要な手続は、離婚届の提出のみであり、特段協議離婚の手続において費用がかかることはありません(離婚届の提出の際に必要となる戸籍謄本の取得などに若干の手数料はかかります。)。

協議離婚の問題点・注意点

(1)協議が整わない限り離婚できないこと

協議離婚は、あくまで夫婦相互が離婚することやその他の条件について合意できた場合に採ることのできる方法であるため、協議が整わない限り離婚をすることはできません。
また、夫婦仲が極端に悪化し、当事者どうしで離婚についての話し合いをすること自体が困難な場合や、家庭内暴力(DV)があり、離婚についての話し合いどころか当事者間での接触すら避けたいという場合など、そもそも離婚に関する協議をすること自体が困難なケースもあります。
そのような場合、弁護士を代理人として離婚協議を行うことが必要となる場合もあり、それでも離婚につき協議が整わない場合には、調停や裁判など、家庭裁判所の手続を経ることが必要となる可能性もあります。

(2)協議内容が不十分となってしまう可能性

協議離婚は簡単な手続で離婚を成立させることができてしまうため、離婚前の協議により決めておくべき事項を決めないまま、離婚をしてしまうということも問題となり得ます。
先ほど述べたとおり、離婚協議の際に決めておくべき事項の代表的なものとしては、財産分与や慰謝料といった金銭の問題や、子どもの親権者や養育費といった子の養育に関する問題が挙げられます。
しかし、一言で財産分与といっても、財産分与の対象にできる財産とそうでない財産は法的には区別されており、全ての財産を分与の対象にできるわけではありません。また、慰謝料の金額をいくらにするのか、といった問題は離婚に至る過程に密接に関連する問題であり、協議での合意が困難な事柄の一つです。
また、子どもとの関係についても、養育費は月にいくらとするのか、子どもが進学をする場合の費用負担はどうするのか、親権者でない方の親と子の面会交流はどのように行っていくのかなど、種々の取り決めが必要となります。
これらの事項は、離婚後に改めて協議をすることもできますが、離婚前の協議の段階で全てを清算したい、と考えるのが通常であり、離婚後の再協議は難しいこともあります。このため、協議離婚する際には、離婚届の提出の前に、これらの事項についても慎重に検討する必要があります。

まとめ

協議離婚は、手続が簡便であり、費用もほとんどかからないため、非常に簡単に離婚ができる制度です。
他方で、協議離婚の問題点のところで述べたように、当事者のみで行おうとすると、協議内容が不十分なものとなってしまったり、そもそも協議自体が行えないことも往々にしてあります。
どのような協議内容を離婚協議で取り上げるべきか、といった点は当事者ごとに様々であり、法的な視点も含め、専門家である弁護士が有益な助言をできる部分は大きいと思われます。
また、協議がまとまった場合も、後々協議内容を巡って紛争が起きないよう、弁護士の助言のもと、法的に有効な離婚協議書を作成しておくことは非常に有益です。
さらに、そもそも当事者どうしでは感情的に協議が困難な場合でも、第三者である弁護士が間に入ることによって、協議を円滑に行うことができることがあります。
離婚についてお悩みの方は、ぜひ早期の段階で一度弁護士に相談をしてみてください。

このトピックス記事執筆の弁護士

上里 一海

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