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貸地・貸家明け渡し

保管義務・用法遵守義務違反に基づく解除

2018.10.22

保管義務・用法遵守義務違反に基づく解除

 

賃借人は、賃貸人に対し賃料を支払う義務を負うことはもちろん、賃借物(建物等)を賃貸人に返還するまでの間、善良な管理者の注意をもって賃借物を保管する義務(保管義務)、契約またはその目的物の性質によって定まった用法に従い、使用・収益をする義務(用法遵守義務)等を負うとされています。

 

今回は、賃借人がそのような義務に違反した場合の賃貸借契約の解除について説明をしたいと思います。

保管義務

 

賃貸借契約は、賃借人が賃貸人に対して賃料を支払う代わりに、ある物の使用・収益をすることができるという内容の契約であり、期間の差はあれ、最終的には目的物(賃借物)を賃貸人に返還することになります。

 

そして、賃借人は、賃借物を賃貸人に返還するまでの間、善良な管理者の注意をもってその賃借物を保管する義務を負うとされています(民法400条)。「善良な管理者の注意をもって」とは、社会において一般的に要求される程度の注意力をもってという意味ですので、物を借りた以上は、一般的に要求されるであろう方法により、借りた物を管理・保管しましょうということです。

具体的には、借家契約において、賃借人の不注意(失火等)により貸室を損壊させた場合などに保管義務違反とされる可能性があります。

用法遵守義務

 

また、賃借人は、契約またはその目的物の性質によって定まった用法に従い、目的物を使用・収益をする義務を負うとされています(民法616条、594条1項)。

すなわち、契約により使用目的や使用方法が定められている場合にはそれに従い、定めがない場合には、目的物の性質に応じて適切な使用方法をとらなければならないということになります。

 

具体的には、借家契約において、貸室の使用目的を「住居」と定めたにもかかわらず「店舗」として使用する場合、特約によりペットの飼育が禁止されているにもかかわらず貸室内でペットを飼育する場合、マンション内の他の住民に対する迷惑行為をする場合、賃貸人に無断で建物の増改築を行う場合などが用法遵守義務違反に当たる可能性があります。

義務違反に基づく解除

 

賃借人に、上記のような賃借物の保管義務違反や用法遵守義務違反がある場合であっても、必ずしも賃貸借契約を解除することができるわけではありません。

すなわち、賃貸借契約を解除するためには、賃貸人と賃借人との間の「信頼関係が破壊された」と認められるほどの義務違反が必要であること(軽微な義務違反であれば解除はできないこと)は、賃料不払いを理由とする解除の場合と同様です。

 

また、解除をする場合の手続としては、原則として、相当期間を定めた上での「催告」が必要であることも賃料不払いのケースと同様です。保管義務・用法遵守義務違反に基づく解除についてお悩みの方は、一度弁護士等の専門家にご相談されることをお勧めします。

このトピックス記事執筆の弁護士

別所 大樹

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