まず、 個々の不動産の毎年の表面収益を把握します。 表面収益は不動産から得られた1年間分の賃料収入 (共益費収入を含む) に、 新規入居者から徴収した礼金や、 退去時に没収した保証金・敷金収入など賃借人に返還を要しない一時的な収入を加えたものとなります。 税務署に所得税の申告を行うときの所得税青色申告書 (不動産所得用) 又は 「収支内訳書 (不動産所得用)」 の中の 「不動産所得の収入の内訳書」 に記載する 「本年中の収入金額」 が 「表面収益」 と等しいものとなります。
次に個々の不動産に直接かかっている直接経費の金額を把握します。 直接経費には、 管理会社に賃貸管理等を委託している場合の委託管理料や、 維持管理に必要な修繕費や保守料などの費用、 入居者の募集のための費用、 固定資産税などが含まれます。 ただし資金支出のない減価償却費は除きます。
個々の不動産の表面収益から直接経費を差引いたものが 「純収益」 又は 「収益」 です。 これにより個々の不動産がどれだけの収益を生み出しているかが把握できます。
個々の不動産の時価を算定します。 簡易な方法として相続税評価額を不動産の価額として使用することもあります。
(イ)の収益を(ロ)の価額で除して、 不動産の価額に対する収益の割合である資産収益率を算出します。 これにより、 ストックとしての不動産がどれだけの収益を生んでいるかを把握します。
個々の不動産毎の資産収益率を一覧表にします。 これにより、 個々の不動産の資産収益率を比較することができます。
個々の不動産の純収益より借入金の元利返済額を差引き、 個々の不動産毎の資金余剰額を算出し、 これを不動産の価額で除して、 不動産毎の価額に対する資金余剰額の率を算出します。 これを一覧表にしたものが 「個々の不動産毎の資産資金余剰率一覧表」 で、 個々の不動産の資産資金余剰率を比較することができます。