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不動産

共有不動産について

2018.12.18

共有不動産について

共有とは

共有とは、1個の物を複数人で共同所有する形態のことをいいます。目的物が1個であるにもかかわらず複数人が所有権を有することから、各所有者は、互いの所有権を制限し合う関係にあります。

   

この場合、共有者は、単独所有の場合と比べて以下のような制限を受けることとなります。

(1) 共有物の管理行為は、共有者がその持分の価格に従いその過半数でこれを決定することとなります (民法第252条本文)。

共有物の管理行為とは、共有物をいかに利用、改良すべきかに関する事項を意味します。 判例では、共有物の賃貸借契約の解除も管理行為にあたると解しています(最高裁昭和39年2月25日第三小法廷判決)。

(2) 共有物の変更行為は、共有者全員の同意を必要とします(民法第251条)。

共有物の変更とは、共有物を物理的に変形させる行為をいいます。 例えば、田畑であった土地を宅地に変更する行為は、共有物の変更にあたります。

したがって、大多数の共有者が農地を宅地に変更することを望んでいたとしても、一部の共有者が反対していれば、宅地に変更することはできません。また、勝手に農地を造成して宅地に変更しようとしても、一部の共有者から、工事の差止めを求められることとなります。

また、変更には「処分」も含まれるため、共有物を売却する際にも全員の同意が必要です。 したがって、大多数の共有者が共有物の売却を望んでいたとしても、一部の共有者が反対していれば、共有物を売却することはできません。

(3) 共有物について必要な修理をするなどの保存行為は、各共有者が単独ですることができます(民法第252条但書)。

このように、共有となってしまった場合、共有物に関する賃貸借契約を解除するためには共有者の持分の価格の過半数の同意が必要となり、また、共有者の1人が共有物を売却したり、共有物を物理的に変更するためには、他の共有者全員の同意が必要となってしまう等、共有物の売却や有効活用にとって大きな障害となってしまいます。

不動産について

以上のような共有関係にまつわる問題は、特に不動産について起こりやすいといえます。 例えば、父、長男、二男、長女という家族構成(母は既に亡くなっているものとします。)で、父が自宅の土地・建物(2000万円)、預金900万円を残して亡くなったとします。 相続人である長男、二男、長女の法定相続分は、各3分の1です。

預金については、900万円の3分の1、すなわち、300万円ずつ分けることができるので問題ありませんが、一つの不動産を物理的に切り分けることはできません。

そのため、自宅の土地・建物については、相続人の誰かが単独で相続することが多いですが、そのため、遺産分割協議において相続人間で揉める原因にもよくなります。

仮に、共有不動産となってしまえば、共有物の売却や有効活用に不利益が生じますし、共有物であることによる遺産分割をめぐる紛争を防止の観点からも、父が事前に遺言書を作成する等して、不動産の取得者を決めておいた方が良いと言えますので、専門家である弁護士に相談することをお勧めいたします。

次回は、上記のような共有関係になってしまった場合の、共有関係解消の方法についてお話しします。

このトピックス記事執筆の弁護士

kusanagi

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