家事調停の制度、利用方法

調停ガイド

調停の疑問を解決するQ&Aをご紹介します。このページでは、家事調停に関する質問を集めました。ぜひ参考にしてください。

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家事調停

(1)

総則

(イ)

家事調停の制度

Q:
家事調停とはどのような制度でしょうか?
A:
家事調停とは、家庭内の事件について、裁判官及び調停委員により構成される調停委員会が、紛争当事者双方の言い分を聞き、仲介・あっせんをすることにより、紛争当事者による自主的解決を図ろうとする制度です。
(ロ)

家事調停の対象事件

Q:
家事調停を利用できるのはどんな事件ですか?
A:
家事審判法は、「家庭裁判所は、人事に関する訴訟事件その他一般に家庭に関する事件については調停を行う。」と規定しています(家事審判法17条)。
もっとも、家庭内の紛争のうち、当事者間の話合いよりも裁判所が後見的に関与する方が適切である紛争については(甲類審判事件といいます)、家事調停手続を利用することはできません。
具体的には、氏・名の変更、相続放棄、後見人の選任、養子縁組等は、甲類審判事件に該当し、家事調停手続を利用することはできず、家事審判手続を利用することになります。
一方、婚姻費用の分担、養育費の請求、財産分与、親権者の指定・変更、婚姻無効、離婚、相続回復請求権等については、紛争当事者間の話合いにより、解決することが適する事件であり、家事調停手続を利用することができます。
家庭内の紛争が甲類審判事件に該当するか判断がつかない場合には、近くの家庭裁判所の家事相談室や弁護士等に相談して下さい。
(ハ)

家事調停の利用方法

Q:
家事調停はどのようにして利用できますか?
A:
家事調停を利用しようと考えている者は、家庭裁判所に家事調停の申立をすることになります。
具体的には、申立書を作成して紛争を管轄する家庭裁判所に提出することになります。
申立書の記載事項については、詳しくは「家事調停の概要、申立」のページの「(ロ) 申立書の記載事項」を参照してください。
管轄については、詳しくは「家事調停の概要、申立」のページの「(イ) 申立方法」を参照してください。
(ニ)

家事調停の取り下げ

Q:
家事調停を申し立てたのですが、家庭の事情の変更を理由に、この家事調停を取り下げることは可能なのでしょうか?
A:
家事調停は、調停調書の成立等により家事調停手続が終了するまでの間であれば、家事調停を申し立てた者は自由に家事調停の申立の取り下げをすることができます。
(ホ)

家事調停の相談場所

Q:
家事調停の申立書の記載方法、内容等で悩んでいます。家事調停に関して相談できる場所はありますか?
A:
家事調停に関して気軽に相談できる場所として、各家庭裁判所に家事相談室が設けてあります。
したがって、家事調停の申立書の記載方法等の形式的な相談から、そもそも家事調停の申立をするべきであるか等の相談まで、上記家事相談室に相談することが出来ます。
また、弁護士会等が設けている無料法律相談等を利用して、家事調停に関して相談することも出来ます。
(へ)

家事調停の調停前置主義

Q:
遺産分割について家事調停ではなく、初めから訴訟を提起することはできるのでしょうか?
A:
家事調停の対象事件については、訴訟を提起する前に家事調停の申立を行う必要があります。この制度を調停前置主義をいいます。
家事審判法は、家事調停を行うことができる事件について「訴えを提起しようとする者は、まず家庭裁判所に調停の申立をしなければならない。」と規定しています(家事審判法18条1項)。
調停前置主義の例外として、紛争の相手方が行方不明、従前の経緯からして当事者間の話合いによる解決の見込みがない等の事情がある場合で、訴訟の提起を受けた裁判所が事件を調停に付することを適用でないと認めるときは、裁判所はそのまま事件について審理をすることができます。

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