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貸地・貸家明け渡し

立退料の算定方法

2018.03.26

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賃貸人が、賃借人に対し、「正当の事由」があることを理由に建物の明渡しを求める際には、いわゆる「立退料」の支払が必要となってきます。
そこで今回は、その立退料の算定方法についてご紹介します。

立退料とは

借地借家法上、「正当の事由」の考慮要素の1つとして、「建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出」が挙げられています。この「財産上の給付をする申出」が、いわゆる立退料の提供に当たります。
この立退料の提供は、建物の老朽化等その他の正当事由の不足分を補完するものとされていますので、いくら高額の立退料を提供すると申し出たとしても、それだけで明渡しが認められるというものではありません。
もっとも、それは裁判上の話であり、裁判外で任意に交渉をする場合には、立退料の提供さえすれば明渡しの合意が得られるということもあり得ます。

立退料の算定方法

では、立退料としてはどれくらいの額を支払う必要があるでしょうか。
立退料の算定方法については法律に明文の定めはありません。そこで、交渉や裁判実務で使われるポピュラーな算定方法を2つ紹介します。

1.明渡しに伴う損失を補償する算定方法

建物が居住用の場合には、(1)引越しにかかる実費、(2)現在の家賃と引越し先の家賃との差額分(通常は2年分程度までで同種同等の物件を基準とします。)を合計します。また、建物が事業用であり、賃借人が現在の賃貸建物で営業をしている場合には、これに加え、(3)移転に伴う営業上の損失の補償分等を加算します。これらの合計額が立退料となります。

2.借家権価格をもとに算定する方法

建物の賃借人の地位に財産的価値が認められる場合の価値を「借家権価格」といい、この借家権価格を基準として立退料を算定します。
借家権価格は、簡易的な計算方法として、

建物の底地部分の更地価格×借地権割合×借家権割合

という計算式により求めることができます。

例えば、当該賃貸建物(1戸あたり40㎡の部屋が8戸あるアパート)の敷地面積が300㎡、その㎡単価(更地時価)が30万円、借地権割合60%(国税庁HPで公表されている路線価図で確認できます。)、借家権割合30%(借家権割合は30%とされることが多いです。)で、8戸中1戸の明渡しを求める場合、1戸の借家権価格は、30万円×300㎡×0.6×0.3×1/8≒200万円となります。

まとめ

以上、2つの立退料の算定方法をご紹介しましたが、実務上、どちらか一方のみで算定することもあれば、双方を総合考慮して算定されることもあり、さらに、立退料以外の「正当の事由」を裏付ける事情がどの程度あるかによって、増額されたり、減額されたりすることがあります。したがって、あくまでも一応の目安と考えておく必要がありますのでご留意ください。

齊藤

このトピックス記事執筆の弁護士

齊藤 健

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