「金庫株」として自社株式を売却した株主に対しては、その売却価額が当該株式に対応する資本金の金額(資本金+資本積立金)を超える部分の金額について「み なし配当」として課税されることとなっています。あわせて、その対応する資本等 の金額が当該株式の取得価額を超える場合には、その差額を譲渡益として譲渡所得 税(税率 20%)が課税され、また満たない場合においては、譲渡損として他の所得 と通算(個人の場合には、有価証券の譲渡益とのみ通算可能)されます。売却した 株主が個人の場合、「みなし配当」は配当所得に該当し、所得税等の総合課税として 最高税率が 48.6%(所得税 45%-配当控除 5%+住民税 10%-配当控除 1.4%)と なることから、所得金額が大きくなると第三者に譲渡し換金する場合と比べて課税 上不利になります。また、売却した株主が会社である場合には、「みなし配当」につ いて「受取配当等の益金不算入制度」を適用することにより課税所得が軽減され、第三者に譲渡し換金する場合と比べて課税上有利となります。
但し、平成 16 年 4 月 1 日以降の相続等により取得した非上場株式について、相続又は遺贈による財産の取得をした個人でその相続又は遺贈につき相続税があるも のが、その相続の開始があった日の翌日からその相続税の申告書の提出期限の翌日 以降 3 年を経過する日までの間にその相続税額に係る課税価格の計算の基礎に算入 された上場株式等以外の株式(以下「非上場株式」という。)を当該非上場株式の発 行会社に譲渡した場合について、次の措置を講ずることになりました。
①
当該非上場株式の譲渡の対価として当該発行会社から交付を受けた金銭の額が 当該発行会社の資本等の金額のうちその交付の基因となった株式に対応する部分の 金額を超えるときは、超える部分の金額については、みなし配当課税を行わない。
②
上記1の適用を受ける金額について、株式等に係る譲渡所得等に係る収入金額 とみなして、株式等に係る譲渡所得等の課税の特例を適用する。