適正な賃料の算定方式としては、 積算 (利回り)方式、 スライド方式、 差額配分方式、 賃貸事例比較方式、 総合方式などがあります。 以下では、 各算定方式の要点を説明します。 (1) 積算 (利回り) 方式 (算式) 基礎価格×期待利回り+必要経費=積算賃料 ・ 基礎価格は、 更地価格から借地権価格又は借家権価格を控除した価格による場合がほとんどです。 ・ 期待利回りは、 法定利率によるものと現実的な利回りによるものとに分かれます。 ・ 必要経費には、 公租公課、 管理費などが含まれます。 (2) スライド方式 (算式) (従前の支払賃料-従前の支払賃料決定時の必要経費) ×変動率+改定時の必要経費=スライド賃料 変動率は、 土地及び建物価格の変動、 物価の変動、 所得水準の変動等を示す各種指数を総合的に勘案して決められます。 (3) 差額配分方式 (算式) 従前の支払賃料+ (適正賃料-従前の支払賃料) ×1/2~1/3 ・ 適正賃料は、 基本的には賃料改定時点における積算賃料 (基礎価格×期待利回り+必要経費) によっています。 (4) 賃貸事例比較方式 近傍類似の借地又は借家の賃貸事例における実質賃料 (実際支払賃料に権利金、 敷金等一時金の運用益を加えたもの) と比較して賃料を求めるものです。 (5) 総合方式 以上(1)~(4)の複数の方式に基づいて試算した賃料を総合的に比較勘案して、 適正な賃料を求めるもので、 判例の約半数がこの方式によっています。