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不動産

共有不動産について

2018.12.27

共有不動産

前回お話ししたとおり、共有となってしまった場合、共有物に関する賃貸借契約を解除するために共有者の持分の価格の過半数の同意が必要となり、また、共有者の1人が共有物を売却したり、共有物を物理的に変更するためには共有者全員の同意が必要となってしまう等、共有物の売却や有効活用にとって大きな障害となってしまいます。

そこで、今回は、上記のような共有関係の解消方法についてお話しします。

 

共有物の分割方法

 

共有物の分割方法は、以下の4通りあります。具体的に、不動産についての分割について、説明します。

(1) 現物分割

現物分割とは、共有物をそのままの形で相続分に応じて分割する方法をいいます。 例えば、一筆の土地を各相続人の相続分に応じて分筆することをいいます。

(2) 価格賠償による分割

価額賠償による分割とは、 現物分割を基本とし、 その過不足を価格賠償により調整する分割方法をいいます。

(3) 換価による分割

換価による分割とは、 共有物を売却し、 その売却代金を各共有者の持分に応じて分割する方法をいいます。

(4) 全面的価額賠償による分割

全面的価額賠償による分割とは、共有物を共有者のうちの一人の単独所有又は数人の共有とし、これらの者から他の共有者に持分の価格を賠償させる方法をいいます。

分割方法どのように決定するか

 

では、共有関係を解消するか否か、解消するとして、上記4通りの分割方法のうちどの分割方法によって分割するかを、どのように決定するのでしょうか。

 

まず、当然のことながら、共有物の分割について共有者全員で話し合って共有関係を解消するという共有物分割の協議という手続があります。この場合、 上記の4通りのどの分割方法を用いても構いませんし、租税上の問題をクリアできるのであれば、持分割合に厳格に対応して分割をする必要もありません。

もっとも、共有者間で分割についての協議が調わない場合は、 分割を求める共有者は、 他の共有者を被告として共有物分割の訴えを裁判所に提起することができます(民法第258条第1項)。 この裁判上の手続によって共有物分割を求める場合には、共有物分割の方法は、原則として現物分割となります(民法第258条第1項)。

但し、現物分割をするに当たって、持分の価格に応じた分割をする場合、共有者の取得する現物の価格に過不足を来すときは、持分の価格以上の現物を取得する者に超過分の対価を支払わせ、過不足の調整をすることも許されます。 もっとも、例外的に、「共有物の現物を分割することができないとき、又は分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるとき」は、現物分割に代わる方法として共有物を一括競売して、 その売得金を各共有者の持分に応じて分割することも可能です(民法第258条第2項)。

さらに、「共有物の性質及び形状、共有関係の発生原因、共有者の数及び持分の割合、共有物の利用状況及び分割された場合の経済的価値、分割方法についての共有者の希望及びその合理性の有無等の事情を総合的に考慮し、当該共有物を共有者のうち特定の者に取得させるのが相当であると認められ、かつ、その価格が適正に評価され、当該共有物を取得する者に支払能力があって、他の共有者にはその持分の価格を取得させることとしても共有者間の実質的公平を害しないと認められる特段の事情が存するとき」は、共有物を共有者のうちの一人の単独所有又は数人の共有とし、これらの者から他の共有者に持分の価格を賠償させる方法による分割も可能となります(最判平8.10.31)としています。

 

裁判上の手続による場合、分割方法についてのリスクも残る可能性がある

 

以上のとおり、裁判上の手続による場合、原則として現物分割となる一方、様々な考慮事情から、裁判所によって、最終的に、どのような分割になるかを確実に予測することもできないため、裁判上の手続によらずに分割する場合に比べると、分割方法について必ず満足いく結果になると言えず、分割方法についてのリスクも残ると言わざるを得ません。

 

しかしながら、一方、裁判所は、共有物分割の訴えがあれば、必ず一定の分割を命じる判決をしますので、共有者は、裁判上の手続を利用することにより、必ず共有関係から離脱することができます。

共有関係の解消を考えている方は、上記4通りの分割方法を参考にして、いくつかの共有物分割案を用意し、他の共有者と協議をすることが必要です。なお、早期に共有関係を解消するため、この場合、 協議については、ある程度の期間を限定して行なうべきでしょう。

この期間内に協議が調わない場合には、 裁判所に対して、共有物分割の訴えを提起することになると考えます。

是非一度、専門家である弁護士に相談することをお勧めいたします。

このトピックス記事執筆の弁護士

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