会社分割の知識6|会社分割の法律上の規制ー金融商品取引法

企業法務ガイド|会社分割

第1編

会社分割の法律実務

第3

会社分割の法律上の規制

3

金融商品取引法

(1)
概略
金融商品取引法では企業の組織再編成に関する情報開示を充実させるため、組織再編成のうち一定の場合について開示義務が定められています(金融商品取引法4条1項)。
ここでいう企業の「組織再編成」には合併や会社分割が含まれます(金融商品取引法2条の2)。
(2)
臨時報告書
有価証券報告書を提出している会社においては、新設分割や吸収分割が行われることが業務執行機関により決定された場合には遅滞なく臨時報告書を提出しなければならない場合があります(金融商品取引法24条の5第4項)。また会社分割契約の内容の変更などの臨時報告書記載事項に変更が生じた場合には訂正報告書を提出しなければなりません(金融商品取引法24条の5第5項・24条の7)。
(3)
有価証券届出書
新設分割や吸収分割によって、分割会社に分割承継会社等の有価証券が交付される場合で、次の要件を満たす場合はその有価証券の発行会社は有価証券報告書の提出を行わなければなりません(金融商品取引法2条の2、4条1項2号、5条1項、施行令2条の4~2条の7)。もっとも、新設分割の場合は新設会社がこの時点では設立されていないので、分割会社が新設会社の代わりに有価証券届出書を提出します。
(イ)
分割会社の株主等が多数
(ロ)
分割会社が開示会社で分割会社に交付される有価証券について開示が行われていない
(ハ)
発行価額または売出価額の総額が1億円以上のときただし金融商品取引法5条4項の要件を満たす場合は、その有価証券の発行会社は参照方式(内閣府令で定める添付書類等を参照すべき旨記載する方式)により有価証券の届出を行うことができます(金融商品取引法5条4項)。
(4)
有価証券通知書
新設分割や吸収分割によって、分割会社に分割承継会社の有価証券が交付される場合で、次の要件を満たす場合はその有価証券の発行会社は有価証券通知書の提出を行わなければなりません(金融商品取引法4条5項、施行令2条の4~2条の7)。もっとも、新設分割の場合は新設会社がこの時点では設立されていないので、分割会社が新設会社の代わりに有価証券通知書を提出します。
(イ)
分割会社の株主等が多数
(ロ)
分割会社が開示会社で分割会社に交付される有価証券について開示が行われていない
(ハ)
発行価額または売出価額の総額が1000万円超1億円未満のとき

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