重要な取引行為については、本人が軽率に行ってしまうと本人に不利益ともなりかねません。そこで民法は、保佐人に同意を得なければ取消の対象となりうる行為として、以下の9つを規定しています(民法第13条1項1号から9号)。
利息などを生み出している元となっている財産を受け取ることです。たとえばお金を貸して利息を取っている場合はその元金を受け取ること、土地を貸して地代を受け取っている場合はその土地の返還を受けることです。なお、短期賃貸借は同意を要しないことから(9号)、本号の例外といえます。
一般的に高額な不動産や、不動産でなくとも重要な財産についての取引は、より慎重に扱うため、同意の対象として保佐人の判断が必要とされます。
相続の承認も、借金などの負債を相続することもあるので、保佐人の同意が必要です。
負担付の贈与、遺贈の承認も、負担の内容が大きければ本人に不利益になります。また負担のない贈与であっても、例えば管理・処分に多額の費用が必要とされるものであればやはり本人の不利益になりますので、同意の対象とされています。
土地は5年、建物は3年を超える期間の賃貸借をすることは重要な取引行為なので、同意が必要です。
さらに前述のように、これらの法律で決められたもの以外の行為でも、申立てがあれば、家庭裁判所は同意権を与える審判をすることができますので、そうした行為も同意権の対象となる行為です(民法第13条2項)。