任意後見契約は基本的には当事者間の合意で決められる委任契約ですので、任意後見人は、この契約に定められた事務を行います。任意後見契約では事実行為を委任することができないことは前述のとおりです。
委任することができる事務としては、預貯金の管理、介護契約・医療契約の締結、訴訟行為の委任など様々なものが考えられます。
任意後見契約は委任契約ですので、任意後見人は民法上の委任契約の受任者が負わされている善管注意義務(民法第644条)を負います。
また、認知症の高齢者、障害者といった本人の保護をするには身上に関係する行為も多くしなければならないでしょうから、法定後見制度の場合と同じように、身上配慮義務を負うことが法律上明らかにされています(任意後見契約法第6条)。