後見監督人の主な職務は後見人の監督です(民法第851条1号)。
後見人は選任されるとすぐに本人の財産を調査し、調査の結果判明した財産の目録を1か月以内に作らなければならないという事務がありますが、このときに後見監督人がいるときはその立会いがなければならず、立会いがなかったときは無効となってしまいます(民法第853条2項)。
後見人が本人に対して債権や債務を持っているときは、財産の調査を始める前に後見監督人に申し出なければならず、故意に債権を申し出なかったときはこれを失うこととされています(民法第855条2項)。後見人が本人に対して債権や債務を持っているということは、その債権、債務については利害が対立しているということですから、監督の任に当たる後見監督人にそれを確認させるということです。
後見監督人は、いつでも、後見人に対し後見事務の報告を請求できますし、また財産目録の提出を請求できます(民法第863条1項)。
後見監督人は、いつでも、後見事務を調査することができ、また本人の財産の状況を調査することができます(民法第863条1項)。
これらの請求権、調査権は家庭裁判所も同じ権限を持っています。これらの権限を行使することで、後見人の仕事ぶりや本人の財産の状況を把握し、後見人を監督します。
家庭裁判所には後見人に対して、必要な処分を命じることができるという権限がありますが、後見監督人は申立権者ですので、こうした命令を求めて申立てができます(民法第863条2項)。
後見監督人は、家庭裁判所による後見人の解任の申立権者なので、後見人を監督する中で、不正な行為や著しい不行跡がなされたことを知れば、後見人の解任を申し立てることができます(民法第846条)。