禁治産制度から成年後見制度への移行

成年後見実務マニュアル

第2

法定後見制度

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禁治産制度から成年後見制度への移行

判断能力が不十分な人を保護するための制度は、明治時代から続いた禁治産制度から、平成12年4月1日に施行された成年後見制度に移行しました。
この禁治産制度は、問題が多くあまり利用されていませんでした。具体的な問題点としては、「治産」(自己の財産を管理・処分すること)を「禁」止するという言葉のイメージが悪く、本人が利用したがらないこと、他人の偏見を受けやすいこと、戸籍に登記されるため本人に抵抗があったこと、手続きが面倒であり、本人の精神状態を調べる鑑定費用も高かったこと、古い時代に作られた制度なので、本人を保護するという側面が強く、本人の個人の意思を尊重するという意識が欠けていたこと、などがありました。
こうした多くの問題点を抱えた禁治産制度は後見制度に移行し、呼称が変わったことをはじめ、多くの点で修正が加えられました。特に人権意識の高まりに応えて、家庭裁判所が自らの判断で職権によりすべてを決めるのではなく、本人や、その配偶者、親族といった当事者の意思を尊重した制度となっています。