調停の知識1|調停の概要

調停ガイド

調停にあたってはこれに関する法律をひととおり理解しておくことが非常にたいせつです。民事調停、特定調停、家事調停について申立方法、申立後の手続、調停の効果などにについてわかりやすくご説明します。

第1

調停の概要

1

調停とは

調停とは、裁判所において、調停委員会が紛争の当事者を仲介し、紛争当事者間の話合いにより紛争を解決しようとする紛争解決制度です。当事者双方の話し合いによる合意に基づいて紛争の解決を図る手続であり、調停委員会が第三者として当事者双方の言い分を聞いて、調停案を提案してくれます。
ただし、調停は、裁判のように判決が出る制度ではないので、紛争当事者が合意に至らない場合は調停が成立しないこともあります。
2

調停の種類

調停には、大きく分けて、一般の民事事件を取扱う民事調停および特定調停(民事調停の特例)と、家庭内の事件を取扱う家事調停とがあります。民事調停と特定調停は簡易裁判所が担当し、家事調停は家庭裁判所が担当しています。
その他にも、労働事件を取扱う労働調停、公害事件を取扱う調停等の特殊な調停もあります。
3

訴訟と異なる点

調停も訴訟も裁判所における紛争解決制度という点では共通しています。
しかし、訴訟は、最終的には裁判官の判断により紛争を決着・解決する制度であるのに対し、調停は、紛争当事者間の話合いにより紛争を解決する制度であり、話し合いがまとまらず決着しないこともあります。
他に、調停と訴訟の異なる点としては、調停は訴訟に比べて、手続が容易であり、期間も訴訟に比較して短期間であることが多く、またかかる費用も低額という点です。
4

調停に関与するもの

裁判では、当事者を原告、被告などと呼びますが、調停では申立人と相手方という呼び名で当事者を表現します。その当事者の間に入るのが調停委員です。調停委員(2名)が当事者の話を聞き、解決に向けて調整していきます。調停委員は見識の高い一般人が選ばれていますが、不動産に関する紛争の場合は不動産鑑定士や、遺産分割調停の場合には弁護士などの専門家が調停委員となることがあります。これらの調停委員は申立てられた事件について常識的なアドバイスや適切な専門家としてのアドバイスをすることが期待されています。
5

調停の効果

調停がまとまった時には、裁判所で調停調書が作成されます。合意内容を裁判所という場で書面に残すためです。
そして、紛争当事者の一方が、この調停調書の条項に従わない場合には、強制執行により、その条項の内容を実現することもできます。
強制執行とは、一定の義務を負っている者がその義務に従わない場合に、国の権力によって強制的にその義務を実現させるための制度のことをいいます。

目次