民事調停の出頭、保全措置など

調停ガイド

調停の疑問を解決するQ&Aをご紹介します。このページでは、民事調停に関する質問を集めました。ぜひ参考にしてください。

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民事調停

(3)

民事調停の出頭等

(イ)

民事調停の期日変更

Q:
調停委員会より、民事調停の期日が指定されましたが、その日は重要な用事のため出頭することが出来ません。民事調停の期日を変更してもうらことは出来るのでしょうか?
A:
重要な用事のため、指定された期日に民事調停に出頭することができない場合には、期日変更申請書を作成し、それを裁判所に提出することになります。
そして、調停委員会が民事調停の期日の変更のやむを得ない場合であると判断したときには、期日は変更されます。
期日変更申請書の作成及び提出については、紛争の担当の裁判所書記官に相談して下さい。
(ロ)

民事調停の代理人による出頭

Q:
調停委員会より、民事調停の期日が指定されましたが、その日は重要な用事のため出頭することが出来ません。代わりの者を出頭させることはできるのでしょうか?
A:
やむを得ない事由により、民事調停の期日に出頭することができない場合には、代わりの者に出頭してもらうことが出来ます。
民事調停規則は、「調停委員会の呼出を受けた当事者は、みずから出頭しなければならない。但し、やむを得ない事由があるときは、代理人を出頭させることができる。」と規定しています(民事調停規則8条1項)。
「やむを得ない事由」とは、紛争当事者の病気、近親者の重病、葬式等が当たります。
「代理人」には、本来は弁護士がなることが望ましいのですが、紛争当事者の配偶者、兄弟等でも「代理人」となることができます。
(ハ)

民事調停の出頭が困難な場合

Q:
調停委員会より、民事調停の呼出を受けましたが、私は車椅子で生活をしており、裁判所に行くことが非常に困難です。どこか、別の場所で調停を行ってもらうことはできるのでしょうか?
A:
民事調停規則は、「調停委員会は、事件の実情によって、裁判所外の適当な場所で調停をすることができる。」と規定しています(民事調停規則9条)。
車椅子での生活に加えて裁判所が紛争当事者の自宅から非常に遠くにある等の事情がある場合には、裁判所以外で調停を行うことが調停委員会により認められる可能性は高いと思われます。
「事件の実情」とはケースバイケースですが、裁判所から遠い地域に複数の紛争関係者がいる場合、当事者が病気のため裁判所に出頭することが困難である場合等が当たると思われます。
「適当な場所」とはケースバイケースですが、一方当事者の自宅、公民館等の公的施設などで民事調停が行われることがあります。
(4)

民事調停前の保全措置

Q:
民事調停において、金銭の支払いを請求しているのですが、民事調停がまとまる前に、相手方が自分の財産を処分してしまわないかが心配です。何かよい方法はあるのでしょうか?
A:
このような場合調停委員会に対して上記調停前の措置を申し立てることになります。
そして、調停委員会が調停のために特に必要であると認めるときは、上記調停前の措置として、相手方に対して、財産の処分の禁止等が命じられることになります。
民事調停法は、「調停委員会は、調停のために特に必要があると認めるときは、当事者の申立により、調停前の措置として、相手方その他の事件の関係人に対して、現状の変更又は物の処分の禁止その他調停の内容たる事項の実現を不能にし又は著しく困難ならしめる行為の排除を命ずることができる。」と規定しています(民事調停法12条)。
詳しくは「民事調停の出頭等」のページの「4 調停前の保全措置」を参照してください。
(5)

民事調停の経過等

(イ)

調停開始の日時

Q:
民事調停の申立をしましたが、調停はいつ行われるのでしょうか?
A:
民事調停の申立がなされると、その紛争に関しての調停委員会が組織されます(原則として、裁判官1名と調停委員2名から構成されます)。
この調停委員会が民事調停を行う日を決定し、紛争の当事者それぞれに、紛争当事者の氏名、調停が行われる期日・場所、出頭義務が記載された調停期日呼出状を送付します。
民事調停はこの調停期日呼出状に記載された日時に行われます。
(ロ)

他の裁判所への移送

Q:
民事調停を住所地である札幌簡易裁判所に申し立てられました。もっとも、現在は実家である那覇に住んでいるため、札幌まで行くのが非常に大変です。別の裁判所で民事調停をすることはできないのでしょうか?
A:
民事調停法は、「裁判所は、その管轄に属する事件について申立を受けた場合においても、事件を処理するために適当であると認めるときは、土地管轄の規定にかかわらず、事件の全部又は一部を他の管轄裁判所に移送することができる。」と規定しています(民事調停法4条2項)。
土地管轄については、詳しくは「調停のQ&A1」のページの「民事調停の申立方法について」を参照してください。
本件の場合に、申立人も現在は札幌に住んでおらず、申立人にも不利益にならないような場合であれば、民事調停が札幌以外の裁判所で行われる可能性があります。
(ハ)

民事調停の公開の有無

Q:
裁判は公開されるとのことですが、民事調停も公開されるのでしょうか?
A:
民事調停規則は、「調停の手続は、公開しない。」と規定しています(民事調停規則10条)。
上記規定は、民事調停の申立から終了までの手続が公開されないことだけではなく、民事調停の記録についても、第三者に公開されないことを意味します。
民事調停は、民事調停に関わりのない第三者には一切公開されません。
(ニ)

第三者が調停に立ち会える場合について

Q:
民事調停は非公開とのことですが、紛争当事者である私の息子は、成年とはいえ21歳と若年です。そこで、両親である私達が、民事調停に立ち会うことはできるのでしょうか?
A:
当事者である息子が冷静に話し合いを行うために、両親の存在が必要であるような場合には、民事調停の調停委員会により、この息子の両親の立会が許される可能性があります。
民事調停規則は、「調停委員会は、相当であると認める者の傍聴を許すことができる」と規定しています(民事調停規則10条但書)。
「相当であると認める者」とは、ケースバイケースになりますが、民事調停に非常に密接に関係している者、当事者の精神的な支えである者等が当たります。

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