買受希望者の探索

不動産投資・運用マニュアル

第3

不動産の売却

集合写真

買受希望者の探索

売却可能価額調査の結果に基づいて、売却時、売却後の資金収支のシミュレーションを行います。基本的には、査定額のうち、最高額で売却した場合のシミュレーションを作成して検証します。
売却の意思決定を行なった後、売却先の探索を行ないます。
売却先の探索方法として、公募、公開入札、非公開(指名)入札、相対(あいたい)等の方法があります。
公募は、仲介会社等に広く情報を流し、買い手の探索を依頼する方法です。最も一般的に行なわれている方法ですが、機密の保持は全く期待できず、従って、高値が提示される可能性が低い方法です。
公開入札は、仲介会社を数社に限定し、仲介会社がそれぞれ得意先等に持ち込んで入札参加を依頼する方法です。機密の保持が難しく、有力な買い手から高値の提示を受けるためには、厳格な入札要綱の整備、入札期限の厳守、迅速でオープンな結果通知等、入札の透明性を徹底する必要があります。反面、探索開始後の修正や変更が難しく、探索開始前に全ての事項を決定しておく必要があります。買い手側のデューデリジェンス等も基本的には入札前に行なうこととなりますので、所有者側の負担も大きくなります。
非公開(指名)入札は、直接、買受希望者を探索して、期限を切って価格提示を求める方法です。厳密な機密保持契約を情報提供先と直接締結できますので、機密漏洩の心配は殆どありません。ただし、どれだけ有力な買受候補を網羅することが出来るかが、成否のポイントとなります。価格提示の期限、条件の変更、デューデリジェンスのタイミング等については、比較的自由に決められますので、一応の価格提示を受けてから詳細に方針決定を行なうことが出来ます。
相対は、売却可能価額調査の対象会社等の中から、有力な一社、または数社と直接に価格交渉を行なう方法です。機密漏洩の心配は全くなく、自由に売却スケジュールを立てることが出来ますが、売却可能価額調査の対象会社以外の有力な会社からのより高価格の価格提示の可能性を失うことになります。
上記の方法のうち、一般の事業会社あるいは個人が、所有不動産の売却時に選定する方法としては、非公開(指名)入札の方法が最も適していると考えられます。但し、有力な買い手候補を網羅することが成功の条件となりますので、情報に精通し、かつ、有力な買い手候補とのコネクションを有した専門家の協力が欠かせないと考えられます。