製品の欠陥により被害を受けた被害者が、製造業者等に対して法的責任を追及するための方法には、従前から大別して裁判上の手続と裁判外の手続がありました。
裁判上の手続とは、裁判所における手続であり、以下の二つがあります。
このうち、調停とは、当事者間での話し合いによる解決を求める裁判上の手続です。訴訟とは、原告が、裁判所に対し判決を求める手続です。訴訟においては、判決に至る前に原告と被告の間で合意により解決する場合(和解)もあります。
裁判外の従前からの紛争処理機関としては、以下のものがあります。
国民生活センターは、昭和45年、国民生活センター法に基づき設立されたものです。同センターは、「国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的見地から国民生活に関する情報提供及び調査研究を行う」ことを目的としています。同センターにおいては、昭和50年以降、全国各地の消費生活センターに寄せられた苦情、相談から、製品に関連した人身事故及びそのおそれのあるものを危害情報として収集しています。(「危害情報システム」)
また、同センターは、昭和59年以降、コンピューターによるネットワークシステム(「消費生活情報ネットワークシステム」の整備が進められ、苦情処理等の効率化を図っています。
加えて、同センターには、平成21年度から、消費者トラブル解決のためのADR機関として「紛争解決委員会」が設置されており、製品事故に関する紛争を含む消費者紛争全般にわたって、和解の仲介・仲裁を申請することができます。
消費生活センターは、地方の消費者からの苦情相談等を目的とするものです。
同センターは、昭和40年に兵庫県で設置されて以来、各地で設置され、現在、全国約300か所の都道府県・政令指定都市のすべてに設置されています。このうち、約50か所の都道府県立センターでは、商品テスト施設を有しています。
苦情処理委員会は、都道府県などの地方自治体により設置され、消費者紛争の処理を行っていますが、製品事故に関してはあまり取り扱われてはいません。
これらの裁判外の紛争処理機関での処理手続は、当事者間での話し合いにより解決を図るものです。