株式の買集め

企業買収と企業防衛マニュアル

第2章

敵対的買収

集合写真
第1

企業買収

株式の買集め

会社を買収するということは、会社を買い取って自分の思うままにできる状態におくことです。言うまでもなく、それは株式を買い集めることによって達成されます。なぜならば、議決権のある多数の株式は会社支配を決定する道具であるからです。ただし、支配といっても絶対的な支配を意味するものでないことは既に述べたところです。
対象会社の株式を買い集めること、これが企業買収の代表的な手段です。買収者が株式を買い集める際に、株式を売ってくれる相手方は対象会社そのものではなく、対象会社の株主ですから、対象会社の経営者には株式買い集めの事態が知らされないことになります。買収者に対象会社を乗っ取ろうという意思があれば、対象会社の経営者に内緒で株式を買い集めるのが普通でしょう。一方、対象会社の経営者がこのことを知れば激怒するに違いありません。つまり、株式購入による買収は、対象会社の経営者にとって敵対的な買収の代表的手段なのです。第2章では、この敵対的買収をとり上げます。
ただし、企業買収の手段は、敵対的な買収だけではありません。友好的な買収については、第3章でとり上げることとします。

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