なぜ防衛するのか

企業買収と企業防衛マニュアル

第2章

敵対的買収

集合写真
第2

企業防衛

なぜ防衛するのか

買収者が買い集めた株式が多数になると会社は防衛策を考えます。買収が頻繁に話題になる昨今は、将来買収されることを懸念して会社が防衛策を予め策定することもあります。買収があったときに、または、買収のおそれを感じて、なぜ企業は防衛をするのでしょうか。
前提として、防衛不要論、防衛必要論の概要を以下で確認しましょう。
(1)
企業防衛不要論
依然としてポストを死守したい取締役の自己保身ではないか。
既存の秩序を維持することを望む従業員のエゴではないか。
株式に多額の投資をした者が経営を担当するということは、買占めに成功した者にとっても適用される論理ではないか。
買い占められるのが嫌ならば上場しなければよいのではないか。
上場会社は公共の利益に密接に関係した組織体になっているのであるから、経営を他人に譲ることがあってもいいのではないか。
(2)
企業防衛必要論
買収者は、買占め後に会社財産を不当に売却するのではないか。
買収者による経営によって、企業価値が損なわれる場合があるのではないか。
買収者は、買い占めた株式を会社や会社関係者に高値で買い取るように請求する手段として、買収をしているのではないか(このようなことを最初から仕組んでいる買収者のことをグリーン・メイラーと呼んでいます)。
従業員や取引先の生活を守る必要があるのではないか。

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