外資による日本企業の買収

企業買収と企業防衛マニュアル

第2章

敵対的買収

集合写真
第2

企業防衛

外資による日本企業の買収

買収規制をルーズにすると外資がどんどん進入してくる可能性があり、大多数の邦人企業が外資に乗っ取られてもよいのかという議論が常に存在します。
確かに、日本の企業は日本の資本で形成されることを基本にしなければならないという国益重視の議論は一理あります。特に業種によっては国内資本によって経営されることが必要であるものもありましょう。
しかし、買収と防衛のテーマになっているのは、国際社会の中で移動する資本の機能という経済問題ですから、日本の資本が外国に進出していることも考慮に入れる必要があります。実際に日本の著名な企業には外国人の社長(CEO)が多々存在しますし、日本は海外に対して外資歓迎の政治的ポジションをとっていることも無視できないポイントです。
外資脅威論は、ライブドアがニッポン放送の株を買ったことではなく、ライブドアがリーマン・ブラザーズから、新株予約権付社債の発行という方式でそのための資金を調達したことの意味を考えるのです。
新しい会社法は、外資対策との関係で施行を急ぐなという声が大きくなり、一部分の規定の施行時期を一年ほど遅らせることになりました。合併や株式交換などの組織再編行為をするときに、買収する会社の側が買収対象会社の株主に交付する対価が多様化したことが問題であるとされました。特に外国の巨大資本を擁する会社が、日本に進出している子会社を使って日本の企業と結合し、その対価として株主に親会社の株式を交付すること(三角合併、三角株式交換)に疑問符がついたのです。

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